妊娠から出産までの過ごし方 | 赤ちゃんの成長と過ごし方 |
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離乳食に鉄分を多く取り入れよう
9~11ヶ月は、離乳も3回食になります。段階的に進めることで、しっかり噛む力や飲み込む力が発達します。1日3回の食事のリズムを大切にし、家族一緒に食卓を囲む体験をさせてあげましょう。
食べ物は歯ぐきでつぶせる、バナナくらいの固さにするとよいです。様子を見ながら、全がゆは軟飯へ、魚類は赤身魚の他、いわしやあじ、さばなどの青皮魚へと進めていきましょう。
ただし、9ケ月以降は鉄分が不足しやすいので、赤身の魚や肉、レバーなど、鉄を含んだ離乳食をなるべく取り入れることが大切です。肉類やレバーなどの調理が難しい場合は、ベビーフードを使用するとよいです。
母乳は赤ちゃんが飲みたいだけ、育児用ミルクは1日2回程度与えます。
フォローアップミルクは、母乳や粉ミルクの代替品ではなく、牛乳の代用として開発されました。牛乳に不足している鉄とビタミンを補給し、牛乳で過剰になるたんぱく質、ミネラルをある程度減量してつくられた商品です。
牛乳の飲用は1歳以降とされていますが、フォローアップミルクは、離乳食が順調に進まず鉄不足のリスクが高い場合に、9ヶ月以降に使います。9ヶ月を過ぎたからといって、母乳や粉ミルクをやめてフォローアップミルクに切り替える必要はありません。
8~9ヶ月ごろになると、ほとんどの赤ちゃんがひとりで座れるようになり、これと前後してはいはいが始まります。
腹ばいの姿勢で後ろに進んだり、同じところをぐるぐる回ったりする「ずりばい」も最初の頃はよくあります。そのうちお尻が上がっていきますが、お尻だけ高く上げて進んだり、片足は伸ばしたりなど、姿勢はその子によっていろいろです。
はいはいが始まると、遊びの幅が広がり、泣いたり笑ったりと表情も豊かになってきます。赤ちゃんの「初めて体験」やこのころならではの表情も、写真に残しておくと、赤ちゃんが成長したときの楽しい思い出話となるでしょう。
ただの写真より、もっと特別なプレゼントや記念品として残したい!という方には、写真でつくるアルバム絵本がおすすめです。お父さんとお母さんはお気に入り写真を選んで、コメント・メッセージを記入するだけ。世界でひとつだけの特別な絵本です。
9~10ヶ月健診が行われる頃です。
はいはいやつかまり立ちができるか、また、離乳の進み具合がこの健診のポイントになります。
ただ、健診の日までにはいはいやつかまり立ちが出来なかったとしても、このころは体の発育や運動発達に個人差が出やすい時期なので、あまり心配する必要はありません。
健診日はたまたま赤ちゃんの機嫌が悪く、いつも出来ていることをしてくれない場合もありますので、赤ちゃんの家での様子をメモしておいて、健診の際に医師に伝えられるようにしておきましょう。
うがいは、かぜや虫歯の予防に効果があるので、手洗いとともに勧めていきましょう。
最初はうまくできませんが、お父さんやお母さんが見本を見せて、いっしょに洗面所でやってみましょう。保育所や幼稚園で少し上の子がやっているのを見てできるようになったという子も多くいるようです。
発育や発達には個人差がある、ということを頭では理解していても、乳児健診や公園などでほかの赤ちゃんに出会うと、自分の子とよその子を比べて、大きい・小さい、あるいは発達が早い・遅いと気になるものです。
あたりまえのことですが、赤ちゃん一人ひとりの顔がちがうように、大柄な子も小柄な子もいます。よく食べるけれど小柄な子、少食だけれど元気で発達も順調な子もいます。大きめでも小さめでも、母子健康手帳の身体発育曲線に沿っていれば問題はありません。大切なのはその子の元気さです。
また、首すわり、おすわり、つかまり立ち、ひとり歩きといったことも、できるようになる時期は幅があります。3ヶ月で首がすわる子もいれば4ヶ月の子もいるのです。発育や発達は、いま何ができるかではなく、以前と比べてどうかが大切です。気になることがあれば、健診のときなどに相談をし、経過の中で、その子なりの発達を見守っていきましょう。