妊娠から出産までの過ごし方 | 赤ちゃんの成長と過ごし方 |
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できることが増え、自己主張も強く
歩き方もしっかりして、走ったり、飛んだり、登ったりなど、活発に動き回るようになります。指先の動きも細やかになり、なぐり書きではなく、線や丸なども書けます。大人の言うことはかなり理解でき、自分が伝えたいことも、少しずつ言葉で表現できるようになっていきます。
同時に自立心が強くなり、何でも自分でしたいと思う時期です。洋服の脱ぎ着なども、親が手伝おうとするのをいやがります。まだ言葉で自分の気持ちを表現できないので、「いや!」「だめ!」の連発になってしまうこともあります。
でも、子どもは意味もなく反抗しているわけではありません。自己主張したときは、しっかり抱いて「どうしたの?」と時間をかけて子どもの言い分を聞いてあげましょう。子どもの気持ちが理解できれば、無用なぶつかり合いも少なくなるはずです。
自分の気持ちを言葉でうまく表現できないイライラや不快感から、かんしゃくを起こしてしまう子が出てきます。思い通りになるまでとにかく泣きつづけたり、物や家族に当たったりする子もいます。人の多いところで子どもがかんしゃくを起こしたら親は困惑してしまいますが、まずは子どもが何を伝えようとしているのか、かんしゃくの意味を理解しようと試みてください。
ただし危ないことや、してはいけないことは、たとえ子どもがかんしゃくを起こしてもまずやめさせましょう。そして子どもの気持ちが落ち着いたら、よく話して聞かせてあげましょう。
「チー」のほか、「オシッコ」「ウンチ」などの単語が出て、「オシッコがでた」といえるようになると、「出たら教えてね」という言葉も理解できるようになります。できたらほめる、失敗しても叱らないようにしていると、いつの間にかできるようになるものです。
親は手を貸してあげる、という気持ちでいましょう。ただ、この期間は夜のおむつまで取れる子はまだ少ないです。
保育所や公園で同じ年齢くらいの子同士を遊ばせていると、おもちゃの取り合いになり、たたいたり、たたかれたり、ひっかいたり、ひっかかれたり。
この頃の子どもたちは、まだ物の貸し借りや、順番を守るなど、仲良く遊ぶためのルールがわからないので、当然このような場面になりがちです。親としては、仲良く遊ばせようとして公園に連れてきたのに、子どもの姿を見て、どうしてうちの子はやられっぱなしなのか、あるいは乱暴なのか、と気になるところです。
おもちゃの貸し借りや順番などのルールがわかるようになるのは3歳過ぎからです。今はこういう時期で、親にはトラブルに見えるかもしれませんが、子どもたちはこのような体験を通して社会性を学んでいるのです。もう少ししたら仲良く遊べるようになるので、しばらく見守っていきましょう。
もし親同士の関係がうまくいっていれば、おもちゃの取り合いになったときは、同じようなものをいくつか用意して、みんなで使えるようにするなど、この時期を乗り切るための知恵を出し合うこともできるでしょう。
離乳食はわりと順調に食べたのに、1歳を過ぎた頃から好き嫌いや気分のムラが出てきたり、同じものばかり食べたがったり、同じ量を用意しても「食べたい」「食べたくない」という主張がはっきりしてきて、大人の思うようにいかなくなります。それがこの時期の特徴なのです。大切なのは、子どもが楽しく食べられる環境を整えることです。
楽しく食べるための環境づくりには、まず食事時にちょうどおなかが空くよう工夫します。昼食や夕食の前は、外遊びなどでからだを動かす機会を増やしましょう。家の中で過ごすだけでは気分転換が難しく、運動量もそれほど増えません。また、ときにはお弁当やおにぎりを持って子どもが集まる公園や児童館などに出かけましょう。ほかの子と食べ合うことで食べたい意欲が生まれることがあります。
食事内容は大人の食事と別メニューにせず、ほぼ同じ献立でいっしょに食卓を囲むことも大切です。「おいしいね」「これなんだろうね」などと、食事の楽しさやおいしさを共有しあいましょう。手づかみ食べがしやすいものを用意して食べやすくすることもポイントです。器にたくさん盛りつけると、それだけでうんざりして食欲がなくなることもあるので、少量ずつ盛り付けて「全部食べられた」という経験を増やしましょう。
主食にこだわらず、たんぱく質の多い肉や魚、とうふ、乳製品、くだもの、野菜などを積極的に食べさせてみてください。
おやつは、牛乳や甘くないお菓子、くだものなどを時間を決めて与えましょう。