妊娠から出産までの過ごし方 | 赤ちゃんの成長と過ごし方 |
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赤ちゃんの初めての集団検診 3ヶ月健診を受けよう
3ヶ月健診は、赤ちゃんが誕生して初めての集団健診です。
身体測定で赤ちゃんの成長具合を診たり、首はすわっているか、股関節脱臼はしていないか確認します。同時にBGCワクチン接種や育児相談を行う市町村もあります。
母子健康手帳、健康保険証など、市区町村によって持ち物は異なるので、送られる通知をしっかり読んで当日に備えましょう。赤ちゃんの具合が悪ければ無理をせず、次の機会に受診しましょう。
乳幼児の命に関わる病気や後遺症が残る可能性のある病気に注意を。免疫をつけて感染症から子どもの命を守る予防接種(ワクチン)を、きちんと受けましょう。
定期接種は4種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)、BCG、MR(麻しん、風しん)、日本脳炎、インフルエンザ菌b型(Hib)、小児用肺炎球菌、ヒトパピローマウィルス(HPV)です。推奨されている時期の早い段階で受けるようにしましょう。おたふくかぜなどの任意接種も、子どもの健康を守るために受けておきたいものです。
母子健康手帳に予防接種のスケジュールが掲載されているので、かかりつけの小児科医と相談して計画を立てましょう。
出産後のお母さんの多くが心配になるのが母乳の量。「母乳不足」という言葉に敏感になっているお母さんも多いようです。しかし、お母さんたちが母乳不足の理由としてあげている「飲んでもすぐ泣く」「赤ちゃんが小さいと言われた」などは、必ずしも母乳が不足しているからとは限りません。ここでは、赤ちゃんが十分に母乳を飲んでいるかの目安になる8つのサインを紹介します。
①安定して体重が増えている。
②24時間に、少なくとも8回は母乳を飲んでいる。
③授乳の際に、母乳が出てくると吸啜のリズムがゆっくりになり、嚥下の音や母乳を飲みこむ音が聞こえる。
④赤ちゃんが元気で肌の張りもよく、健康的である。
⑤授乳後、次の授乳まで機嫌がよい。(※ただし、赤ちゃんが十分に母乳を飲んでいるにもかかわらず、別の理由で機嫌が悪いことも。)
⑥尿が薄い色で、24時間に布おむつを6~8枚濡らす。(※紙おむつの場合は枚数が少ないことがあるので注意)
⑦24時間に3~8回排便がある。(※月齢が進むと、便の回数が減少することがある。)
⑧お母さんの乳房が授乳前に張っているような感じがあり、授乳後にはやわらかくなっている。
出産後は、おなかや骨盤の筋肉が弱った状態になっています。これをひきしめ、もとの状態に戻す手伝いをするのが産じょく体操です。出産後の健康のためにも欠かせません。
体操は、子宮や膣、会陰の回復、骨盤低のひきしめなどを中心に行います。帝王切開や異常分娩だった人は、医師と相談しましょう。
産後1日~3日目までは腹式呼吸を行ったり、つま先をゆっくり前後に動かしてみることから始めましょう。5日目くらいには、ゆっくり腰を浮かしたり、ひざから下を天井に向かって上げ下げします。10日目~1ヶ月目にかけて、徐々に上半身を起こす運動、そしてつま先立ちなどの全身運動に切り替えていきましょう。
3ヶ月ごろになったら、散歩の時間も少しずつ増やしていきましょう。赤ちゃんが気持ちよく過ごせる時間帯に、お母さんやお父さんも息抜きのつもりで楽しんでください。
外に出かける際には、赤ちゃんが強い紫外線を浴びないように、時間帯に注意しましょう。外に行ける時間が限られている場合は、帽子をかぶせる、赤ちゃん用の日焼け止めクリームを使うなどの工夫をしましょう。
早い人は、8週間の産後休業の直後である生後3ヶ月頃に職場復帰します。職場復帰の際は、お母さんは自分のからだの回復を第一に考えて判断するようにしましょう。子宮の回復は順調か、赤ちゃんの世話で寝不足がつづいていないか、乳房にトラブルが起きていないなどがチェックポイントです。
赤ちゃんを保育所に預けることに不安や申し訳なさを感じるお父さん、お母さんもいるようですが、保育所育ちでもまったく問題はありません。プロである保育士のもと、たくさんの子どもたちとともに育つのは、子どもにとっても成長の糧となります。保育所育ちの子どもは社会性や自立度といった面で発達が早いほか、生活リズムがしっかりしているということも指摘されています。お父さん、お母さんは安心して、自信をもって働きながらの子育てをしてください。
けれど、忘れてはならないことは、赤ちゃんにとってお父さん、お母さんはかけがえのない存在であるということです。接する時間の短さは、知恵と工夫で補うようにしましょう。帰宅したら、抱いたり語りかけたりして、たっぷりと赤ちゃんとふれあいましょう。赤ちゃんが求めているときは応え、仕事が休みの日などは、赤ちゃんと接する時間を十分もち、遊んであげたいものです。