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妊娠から出産までの過ごし方 赤ちゃんの成長と過ごし方

妊娠から出産までの過ごし方

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妊娠から出産までの過ごし方

自分に合った出産方法をみつけよう

出産方法を検討する

今や出産方法も多様化して、自然分娩だけでなく無痛分娩、ソフロロジー、ラマーズ法など、自分らしいお産が選べる時代です。中にはパートナーの協力が必要になるものや、地域によっては、出産場所や出産方法が限定されているところもあると思います。

分娩の痛みはある程度コントロールできるもので、ラマーズ法や、ヨガを取り入れたソフロロジー法が効果的だといわれています。10分毎の陣痛が始まってから子宮口が10cm開くまでの間(初産婦で12~15時間、経産婦で6~8時間程度)が「分娩第1期」で、時間的にもっとも長く、胎児が産道を降りてくる時期です。助産師のケアによって楽な体位を取り、呼吸法やリラックス法、マッサージなどを取り入れ、先を見通しながら過ごすと痛みを乗り越えられます。呼吸法やリラックス法を練習しておくといっそう効果的です。

なお、病院によっては、夫や家族の立会いが許可されていないところもあるので、あらかじめ確認をして、夫や家族と出産方法についてよく話し合っておきましょう。

無痛分娩とは?

無痛分娩とは、麻酔を使ってお産の痛みをとる分娩です。ただ、母親が眠っているうちに分娩を終わらせる完全な無痛分娩から、痛みをある程度感じ、母親の意識がはっきりしている方法までさまざまです。無痛分娩をしたほうがいいのは、お産に強い不安や緊張感のある人や、痛みに対して敏感な人です。

一般的な無痛分娩の際に使用される(持続)硬膜外麻酔とは、人間の脳から背骨の間を通る太い神経である「脊椎」を取り囲む硬膜の外側の空間に、腰の部分から麻酔薬を投与する方法です。適量の麻酔薬を用いると下腹部の痛覚神経だけに作用して運動神経にはあまり作用しないので、子宮の収縮はあるが痛みを感じず、意識ははっきりしています。最近は、この方法で分娩する妊婦さんが増えています。

副作用としては、子宮収縮が弱くなったり、いきめなくなったりするため、陣痛促進剤が必要になることがあります。また血圧が低下したり、吐き気を感じることもあります。実際に硬膜外麻酔を希望する場合は、医師からその効果と副作用について十分な説明を受け、理解してから麻酔を受けることが大切です。

おなかの赤ちゃんは何をしているの?

耳や目、口(舌)など、おなかの赤ちゃんの感覚器官は、形としては妊娠10週に満たないうちにできてきます。しかしそれらの器官が機能をもつのは、だいたい20週から25週にかけて。各器官の神経ができあがり、それが脳と結ばれるころです。

さて、では耳が聞こえるようになった赤ちゃんは、おなかのなかでどんな音を聞いているのでしょうか。一番に聞こえるのは、お母さんの心音や血液が流れる音など、お母さんのからだのなかの音です。そしてお母さんの声はもっとも身近に聞こえる外の世界の音です。さらにトントンという包丁の音や音楽なども、赤ちゃんの耳には届いています。

ただ、その聞こえ方については、羊水に隔てられた状態で聞こえてくる音なので、かなりくぐもった音になるようです。

早産を防ごう

妊娠22週以降、37週未満のお産を早産といいます。早産しかかっている状態が切迫早産です。おなかの赤ちゃんにとっては、なるべく長く胎内にいたほうがよいのですが、破水して子宮内に感染が起きたときは出産します。

原因としては、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、子宮頸管無力症、血液型不適合妊娠、持病による胎盤機能の低下、多胎妊娠など、さまざまなものがあります。過労や寝不足、過度のストレス、長時間の立ち仕事や冷えなども子宮への血液循環を悪くして、早産につながることがあります。妊娠中のからだの管理、そして様子がおかしいと思ったらすぐに受診することが、なにより大切です。

また、早産は多くの場合、周期的なおなかの張り、つまり陣痛から始まりますが、前期破水(胎児を包んでいる卵膜が陣痛開始前に破れてしまうこと)で突然始まるものもあります。前期破水は膣内の常在菌が子宮内に侵入して卵膜に異常を起こしたために引き起こされることがあります。また、前期破水のない早産にも、細菌感染が関係していることがわかってきました。そのため、最近は定期健診で膣内の常在菌をチェックする病院が多くなっています。

こむら返りを予防しよう

妊娠中の女性に多い悩みのひとつが、足がつる、こむら返りを起こしやすくなる、というものです。

体重が増えたためにふくらはぎの筋肉に負担がかかるうえに、運動不足で足の血液の流れが悪くなったり、筋肉に必要なカルシウムやビタミンの不足も原因のひとつと考えられています。

小魚、ひじき、ごまなどカルシウムの多い食品を積極的にとりましょう。また、夜寝る前にぬるめのお風呂にゆっくり入ってふくらはぎの筋肉をマッサージし、血液の循環を良くすることも効果的です。

足がつったときは、つった足の親指を手で持ち、自分のからだの方へ反らして、痙攣した筋肉をのばします。痛みが少しおさまったら、ふくらはぎを下から上へ静かにもみほぐします。

妊娠中は予防接種をしても大丈夫?

現在使用されているインフルエンザワクチンはウィルスの病原性をなくした不活化ワクチンで、妊婦や胎児に影響を与えることはありません。「接種不適用」なのは次のような人だとされています。

①37.5℃を超える発熱のある人
②重篤な急性疾患にかかっている人
③予防接種液の成分によってアナフィラキシーショックを起こしたことがある人

米国では、老人と妊婦(とくに妊娠14週以降)はインフルエンザに感染すると重症化する危険性が高いため、早い時期のワクチン接種を推奨しています。夫も、妊婦の感染の機会を減らす意味で、受けたほうがいいでしょう。

【出典】

  • 赤ちゃん&子育てインフォ

  • 母子健康手帳・副読本 / 指導:多田裕(東邦大学名誉教授) / 発行:公益財団法人 母子衛生研究会

  • 専門化が答える妊娠・出産・子育て事例集 / 回答:中林正雄(産婦人科医、愛育病院院長) / 発行:母子保健事業団

  • 母子保健テキスト/ 監修:平山宗宏(日本子ども家庭総合研究所名誉所長)/ 発行:母子保健事業団

  • 母子健康手帳活用の手引き/指導:柳澤正義(日本子ども家庭総合研究所名誉所長)、多田裕(東邦大学名誉教授) / 発行:公益財団母子衛生研究会
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