妊娠から出産までの過ごし方 | 赤ちゃんの成長と過ごし方 |
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出産準備を整えておけばひと安心
妊娠28週ごろになったら、いざというときに備えて入院に必要な手はずを整えておきましょう。入院用品は、病院側が用意してくれるもの、自分で用意するものを事前に確かめ、必要なものは早めにバッグにつめて、いつでも持って行けるように準備しておきましょう。
母子健康手帳、健康保険証、診察券、印鑑、お金は入院の際、絶対に必要になります。洗面用具などと合わせて、必ず持っていきましょう。
入院先の電話番号や道順、タクシー会社の電話番号などのメモを作り、目につくところに用意します。また、入院中・産後の家事のことなどを夫と打ち合わせておくと万全です。
体調のよいときに、出産後に必要な品物を1ヶ月分くらい準備しておきましょう。
チェックリストを作って、おむつ、肌着、よだれを拭くガーゼハンカチや寝具などのベビー用品や、ママの寝間着やガウン、靴下、産じょくショーツ、お産パッド・ナプキン、腹帯、授乳用ブラジャー、母乳パッドなどをそろえましょう。出産時期に応じた衣類を選ぶことが大切です。
生まれたばかりの赤ちゃんはお母さんにもらった免疫力があるとはいえ、やはり病気の影響を受けやすくもあります。哺乳瓶やおしゃぶりは普通の食器洗剤をで洗ってもかまいませんが、消毒は毎回必ず行いましょう。
まもなく生まれてくる赤ちゃんのことを考えると、ベビー用品を買いに出かけるのは、夫婦にとって楽しい時間。その一方で、特に初めての子どもの場合は、「何が必要で、何が不必要なのかよく分からないし、かといって全部買い揃えるのはお金がかかる・・・。」そんな不安もありますよね。
赤ちゃん用品は、最初にある程度のものをそろえ、あとは赤ちゃんの成長や必要に応じて買い足しましょう。買い物に行けないときは通信販売も便利です。短期間しか使わないものは、レンタルしたり、人からゆずってもらうとよいでしょう。
妊娠中期~末期は、血液の量や体内の水分が増えるので、むくみやすくなります。むくみによって神経が圧迫されると、手や足がしびれたり力が入らなくなることがあります。
血液の循環をよくするために、足を高くする、手を握ったり開いたりする、軽い運動をするなどしましょう。食事は塩分をひかえ、疲れすぎないようにします。
なお、むくみが妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の前ぶれ、ということもあります。朝起きたときに下肢がむくんでいる、1週間に500g以上体重が増えたというときは気をつけて。高血圧から頭痛や耳鳴りが起きることもあります。
10ヶ月という長い妊娠期間も早8ヶ月目。妊娠末期に入りました。このころになると、赤ちゃんの誕生を待ちきれないという気持ちが高まる一方で、何かイライラする、ということはありませんか?妊娠期間中には、妊娠初期と妊娠末期、ふたつの不安定な時期があることが知られています。
おそらく、ホルモンの影響などによってからだに微妙で不快な変化があること、たとえば、つわりや便秘、胸やけ、疲れやすさなどの影響でしょう。加えて、妊娠初期は「流産しないか」とか「胎児に何か問題はないか」という心配、妊娠末期にはお産への心配が誰にでもあり、こころとからだのストレスが相まって、イライラするのだと思います。ですから、この時期のストレス管理は重要です。ストレスの原因が何なのかがわかっている場合、その原因を取り除いたり減らしたりすることが重要ですが、特別な原因がないのにイライラすることもあります。
ストレス対処のためには、周囲の人の助けを借りましょう。お産に対する不安な気持ちを夫や家族に打ち明けるだけで、だいぶ気持ちが楽になるかもしれません。また、たまには友人と食事するなど、自分の時間をもつのもよいことだと思います。お母さんのストレス管理は、妊娠中だけでなく産後もとても大切です。何でも自分でやろうとするとこころもからだも疲れてしまいます、こころを柔軟にして、気軽に周囲の方たちとの人間関係を広げていくことで、残りの妊娠期間を楽しく乗り越えましょう。
多胎の出産では、一般的にふたりとも逆子でない場合(赤ちゃんの頭が下・頭位)には経膣分娩で出産に臨むことが多いですが、最初の子が逆子の場合には帝王切開が選択されます。難しいのは、最初の子が頭位で次が逆子の場合です。設備と体制が整っている病院では、妊娠週数や胎児の体重などある程度の基準を満たしていれば、経膣分娩を試みることがありますが、最初から帝王切開を選択するのもやむをえないでしょう。
また、順調な妊娠期間を過ごし、望ましい週数(36~39週)で分娩に至って経膣分娩を選んだ場合でも、そのまま出産できるのは8割で、2割の方は途中で帝王切開になっているというデータもあります。
こ うした現実をふまえ、自分はどんな出産を望むのかを早いうちから考え、医師ともよく話し合って、必要なら病院を紹介してもらうことも考えましょう。多胎に かぎらず出産には予期せぬ出来事もあります。望んだ通りの分娩にならないこともありますが、それで分娩が失敗だったわけではありません。赤ちゃんのための 最善の方法を選んだのだと考えましょう。